カラスといっしょに帰る
みなさん、放課後は何時まで遊んでOKですか?
地域によって、周りのお宅との兼ね合いによって、
さまざまかなと思います。
K市にいるときは、まさに周りのお宅との兼ね合いだったわが家。
日が暮れるのが早い冬場は基本17時くらいまで。
(ただし、親が送迎できる家は、もっと遅くてもOK)
日が長い季節は「うちOK、相手OK」なら18時、18時半、19時という子も。
そんな中、「みんなが○時まで遊べるからボクも○時まで遊びたい」
と言われると弱いわたしは、「夕飯までには帰ってきて」と言い
年々ゆるーーくなっていた感じでした。
とにかく放課後、誰かと遊ぶことに情熱を注いでいただいちなので
できるだけたくさん遊ばせてやりたい気持ちも大きく・・・。
が、飯高へ来た初日、挨拶まわりをしていたとき、ハッとするやりとりに出会います。
みんな17時には帰ってくるというのです。
あと15分しか遊べないじゃん!という時間に下校したときでも
やはり17時には帰ってくるというのです。
「K市は違うの?」と聞かれ、上記の通り答えると
ニヤニヤしながら「ほぉ、それ提案してみたら?」と言う人。
みんな17時には帰るものだと思い込んでるだけで、
「そんな手があるのか!」と思って17時過ぎまで遊ぶようになるかもよ?と。
たくさん遊びたい子どもの気持ちに寄り添いまくってしまうわたしは
一瞬「提案していいのか!」と思いました。
が、その後、なんで17時?そんな早くに帰って家での時間を持て余さないのか?
などと何軒かの人と話していくうちに
・17時になると町中に17時を知らせる音楽が鳴ること
・その音楽=帰宅時間という風習があたりまえに根づいていること
・それゆえ(?)夕飯が早いお宅が多いということ
が分かりました。
そして、お話したお宅はみんな核家族だったけど、口を揃えて言ったのが
「おじいちゃんおばあちゃんと暮らしてる人も多いからどうかなぁ」ってこと。
ガーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!
飯高の良さ、分かっているつもりだったけど、
全然分かってなかった~と衝撃をくらったできごとでした。(>_<)
そうだ、ここは古き良き日本の文化が残っているんだった。
【家族みんなで食卓を囲むこと】
17時の音楽でみんな家に帰る。大人もきっと同じ。
だから、スーパーは18時閉店。
その時間までにはみんな買い物を終えて、帰るんだ、きっと。
お店も18時まで、保育園の延長保育も18時まで。
みんな、その時間には家へ帰るんだ!
ということは、店員さんや保育士さんも、結構早く帰れるよね。
ということは、みんな、それぞれ家族と食卓を囲めるよね!?
もちろん、もっと遅くまで営業しているイオン系のスーパーもあるし
コンビニもあります。
街で働いているお父さん、お母さんがいる家庭もたくさんいることでしょう。
家族みんなで食卓を囲んではいないお宅もあるでしょう。
だから全員・全家庭ではないのは分かっているけど、
町全体が【家族みんなで食卓を囲みやすい】構造になっている~!
というあたりに超ーーーーーー感動したのでした。(T_T)
こんな素晴らしい風習が残っている地域に、街の事情を持ち込んだらアカンな!
と帰りの車の中でだいちと話した初日。
お父さんの帰宅が遅いのがあたりまえで、一緒に食卓を囲めないのもあたりまえ。
働くっていうことはそういうことだと思ってしまっている現代生活、
その風習は本当は「私たち自身が作っているもの」なんだと思う。
働き方改革~と最近よく聞くけど、そんな難しい社会問題としてでなく
単純に【家族みんなでごはんを食べようプロジェクト~!】みたいな感じで
取りもどせたらいいのにな。
ラストオーダー17:30、閉店18:00
まだ明るいけど閉まってる〜。
保育園も、もうひっそり。